こんにちは。サポネアンバサダーの高木です。
今回は、映画にもなった
「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」
(渡辺一史著、北海道新聞社)
を紹介します。
この本は、筋力がだんだんと衰える病気の鹿野さんと、その周りにいるボランティアたちが、日々の生活の中で様々な思いや考えをお互いにぶつけ合いながら一緒に生きた記録です。この本の面白いところは、著者自身が鹿野さんのボランティアになって、外からの視点ではなく、内からの視点で語られていることです。理想論ではなく、鹿野さんのありのままの姿で描かれています。この本を読んで、障害を持っても地域で自分らしく生きていくことが大切だと思いました。
僕は、2020年2月11日に、とよなか国際交流センターで開かれた、‘UNLEARN’「あたりまえ」に対抗するひとづくりばづくり実践者セミナー「『こんな夜更けにバナナかよ』から問い直す支援―被支援の関係性」に参加しました。
とよなか国際交流センターの‘UNLEARN’「あたりまえ」に対抗するひとづくりばづくり実践者セミナーは、2008年に開始して、市民の「あたりまえ」を問い直し、学びほぐすことを目的として、あらゆるテーマでその道の専門家を呼んで行われてきました。
渡辺さんは、支援をする人と支援される人は一方的な関係ではなく、その時その時で変わるものだ、大切なのは一人の人間として向き合うことだとおっしゃっていました。
セミナーの前日に交流会があり、渡辺さんと話す予定でしたが、相模原の事件の裁判が長引いて、渡辺さんは交流会の終わりかけに到着されました。
渡辺さんは、相模原障害者殺傷事件について、植松被告がどうして障害者を殺そうとしたのかを取材し続けておられます。
『こんな夜更けにバナナかよ』は、結局は人と人の支え合いの話だと思います。誰もが人との繋がりを必要としています。少しずつでも支え合う社会を目指していきたいと思います。
高木智志