『ミツバチの羽音と地球の回転』という映画を観ました。
祝島は、山口県の瀬戸内に浮かぶ小さな、でも豊かな島です。
そこに中国電力が原子力発電所を建設しようとしていて、島民の、多くはおばあちゃんたちが、反対運動を続けています。
もう原発の是非は論じるまでもないところまできている、はずです。
世界でも有数の地震大国の上に54基もの原発があり、揺れや津波に耐えるという問題以前に断層の真上や側に建設されている場合、メチャクチャに破壊されます。
事故の影響は現在進行形で経験してしまっています。
そして廃棄物処理の問題。10万年ものあいだ安全に管理する。そんなことができるはずがありません。(今から10万年前というと、ホモ・サピエンスがアフリカから世界に出かけたところだそうです。10万年後の人類はどうなっているのでしょうか?)
中国電力は反対運動をしている団体の口座に勝手に漁業権の補償金として五億円振り込んだそうです。そのことだけをとっても、小さな人々をいかに馬鹿にしているのかがわかります。(もちろんすぐに返送されています)
映画の中ではスウェーデンの再生エネルギーの現状も紹介されていました。
すでに世界では電力の自由化が進んでいます。
電力会社は自主的にクリーンで、かつ安い電気を創ることに努力しています。なぜ電力会社自らクリーン&低コストの電気を創ることに努力するのか?そうでなければ市民から選んで買ってもらえないからです。
日本の逆ですね。
日本は選択も出来ず、世界一高価で危険で汚れた電気しか選べません。
『総括原価方式』により電力会社が原発の立地自治体へ贈る多額の寄付金も電気料金にすべて上乗せされています。
映画を観ているうちに、思考はだんだん原発問題から離れていきました。
島の人々の暮らしは、豊かな海と山の恵みに生かされています。
ひじきや蛸や魚や米や野菜や果物や、人間が生きていくために必要なものは何でもあります。島の人々は小さな島で豊かに暮らす工夫をしながら生きています。
中国電力の社員が大きな船で乗り付け、島の人々に向かって『一次産業には未来はない!』とマイクで叫びます。
なんと貧しく寂しい心でしょうか。
大きな権力に立ち向かう小さな島の人々の眼差しに問われたような気がします。
『ところで、あなたは、これからどう生きていくの?』と。
山本太郎さんは脱原発活動で有名ですが、アジカンの後藤正文さんや俳優の伊勢谷友介さんなど同世代の人もそれぞれ共生社会を模索する活動をされています。
祝島島民のブログhttp://blog.shimabito.net/
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さて、どうやって生きていきましょうか。
サポネでコタエを探していきますか。
祝島のタコを食しながら考える
眠り猫