先日、サポネスタッフの眠り猫、ダジャレ犬、ピンぴか★の三名で、
話題の「古武術介護」を体験しようと、岡田慎一郎さんの「古武術に学ぶ介護技術講座」に行ってきました。
(以後の内容は、あくまでもピンぴか★が聞いた内容を、マニアックなフィルターを通して解釈したものなので、微妙に岡田さんの真意とニュアンスが違った表現になっているかもしれませんが、その点はご了承くださいm(_ _)m
もし、興味を持たれた方が居ましたら、実際に体験されることをオススメします)
個人的に昔に読んでいた本の中に「古武術介護入門」というのがあり、
今回の講座もそれに倣ったモノになるのでは予想していたので
「一回介護で使ってみたけど、見た目が奇抜すぎて、
利用者さんにいつものやり方に戻して下さいって怒られたよなヽ(‘ヮ’*)ゝ」
「『古武術』ってのがまず、超平和主義者のピンぴか★的には向かない響きです(‘∇’)」
「ある程度うごける人向けの技が主体で、一番身体に負担のかかる全介助を想定している技術は少なめかな(^^;)」と勝手な妄想を抱き会場に足を踏み入れたのですが、良い意味で裏切られる形となりました。
「部分を使うのではなく、全身を連動させる」「基本や型はありません」
「日々の『気づき』から試行錯誤し、発展させていく」といったベースの部分は変わりませんが岡田さん自身が、人体構造、動きの研究を行い、実際に介護現場に入ることによる
『気づき』によって、伝え方が、より現実に即した実戦的な内容になっていることに驚きました。
「基本技術体系より古武術介護が進んでいる」といった単純な対立構造にするのではなく、むしろ古武術的アプローチを足がかりにして「基本技術をつかう“動きの質”をあげる発想の転換」をおこなう
(このことを岡田さんは「介護者側の残存機能の活用」と説明されておられました)そうすることで、外見は昨日までの介護方法とまったく変わらないままに、介護者の動きの質の変化によって昨日までの悪循環を変えていく。
ううぅ(笑)何か通販番組や新興宗教のうたい文句みたいな文章になってしまいました…。
しかし、魔法や誇大な宣伝ではなく、合理的な理論に裏打ちされたモノであり
(介護技術の中には、一流選手のタックルや背負い投げのエッセンスも散見でき、“古武術のみから着想”されているわけではなく、岡田さん自身の“交友関係や日々の生活全体”から「工夫や発想を引き出す姿勢」を強く感じました)信じた瞬間から何にでも応用できるような神技など類なのではなく
あえて言えば「今の自分には何ができるか?と常に向き合うことをリラックスしておこなえる方法論」
と私は感じました(拙い表現ですいませんm(_ _)m)
岡田さん自身も「私の師匠である甲野師範を崇めないでくださいね。
甲野師範は介護経験ゼロですから、何の考えも無しに真似しちゃダメです(笑)」と、バッサリ切っておられました。
と、同時に「質問に対しては、私がその時に感じたままを伝えることはできますが、最後は自分で考えてください。
教えて君タイプの方や、人に誰よりも出来ていると見栄を張りたいタイプの方では
今日の時間は本当に無駄になってしまうので」と返す刀で私たちもバッサリ切っておられましたが…。
こんな感じで、ほんわかした雰囲気ながらある意味では厳しい講習会は進んでいった訳ですが
身体運用の質向上の取っかかりというか、色んな動きに応用できる原則については説明して頂けました。
■身体体運用の原則
・相手の軸と自分の軸を一つにする(胸を窪ませ、相手の身体に胸部から腹部にかけてフィットさせる。
その際は必ず相手の骨盤より下に自分の骨盤にくるようにする)
・踏ん張らない(地面に杭を打った状態になるため、こだわりを生じさせる原因になり
全体の連絡を阻む要因になることもある)
・背筋はニュートラルポジションを保つ(やや猫背に見えるがそうではない。
まず隙のないボクサーのファイティングポーズを真正面に構えて、そこから腕だけをだらんと下げ
全身の緊張を解いた状態をイメージすると良い)
・肩甲骨や股関節を意識的に使う(太ももや腕、肘などの大きな出力がだせる「部分」に頼るのではなく
股関節や肩甲骨の骨格筋群も意識して使い「全体をくまなく使える構造」をつくる。
また肩胛骨の使い方は軸を一つにする際にも、重要な役割を果たす)
(そうそう“股関節と肩胛骨の連動を味わう”体操も伝えて貰ったので
興味のある方は事務所で上の三人を捕まえてください。簡単な動作なのでお教え出来ると思います!)
個人的に面白かったのが、ダジャレ犬さんは別格として(研修時にも合気道をベースにした独自の理論を展開して、人だかりが出来るぐらい暴れ回っていました(笑)岡田さんからも「ベースがしっかり出来ているので、あとは独自に発展させていって下さい!」とのことでした)
3人とも得意な動きがそれぞれ違ったことです。
眠り猫さんの「片麻痺者単独ベット移動」という“古武術介護版リハビリ技術”の中で必要となる「股関節からのお辞儀」運動は、天下一品で
(お世辞抜きでおそらく受講者の中でも一番きれいだったと思います)
思わず「この人、お辞儀のプロやったんや!」と妙に納得した次第であります(笑)
このことからも、動きの質とは、日常動作と密接に関わっており、
そこを日々の工夫で改善していくよう意識していくだけでも、介護力(力持ちの意ではなく)を
向上させていくことは可能なのではないかと、今から密かに期待しております。
※ダジャレ犬さんのサポネ介護技術連続講座(集中練習会)が2月~3月にかけて
木曜夜に行われるので、興味がある方はサポネへお問い合わせ下さいm(_ _)m
ピンぴか★でした!…長文になってすんませんでした(^^;)