介護を交替し、次の介護があるので、急わしなく引き継ぎをする。「では後、お願いします、また明日きます」と交替のサポーターと利用者さんに言う。いつもなら「お疲れ〜」「ちょっとは休みやぁ」などと利用者さんから挨拶を受けてイソイソ出かけるのであるが今日は硬直のある手でムギュッ腕やら手を握られた。「ホンマにお疲れサンやなぁ」としみじみといわれる。なんだか泣きそうになるので恥ずかしく「もう急にどうしたんですかぁ、永遠の別れみたいにぃ」と軽く返してやっぱりイソイソと出てきてしまった。その障害者の方とはもう15年以上のつきあいだ。こないだ人前で喋るときに、そう言ったら周りから「ほ〜」とため息のようなざわめきがあったような気がした。10年以上、24時間介護のメイン介護者をやっている。長くて濃いつきあいだ。
仕事として、コミュニケーションとして、感情的にならずタンタンと介護してゆきたいなぁと思っているが、今のシステムや人手不足の中だと余裕をなくしてしまう。恩着せがましくしたくないと思うが、努めないとできないことがある。
利用者さんの意思にそって、思い込みをせず、スマートに介護したいが、利用者さんと距離が近いぶん、いろんなドロドロした感情も出てくる。泣きそうになったり相変わらずしている。
でもそれが生きることであり、人間なのだぁ〜と最近思うようになった。ダメダメな時もある、しょうがない・・最近少し、開き直った。一皮剥けた感じ、誰も言ってくれないけど。脱皮したのか、面の皮が厚くなったのか・・おばさんになるのも悪くないと実感する今日この頃です。