こんにちは。サポネアンバサダーの高木です。
8月22日と23日に、スイスのジュネーブで国連による障害者権利条約の日本の審査が行われました。
2014年に日本は障害者権利条約を批准しましたが、今回は批准して最初の建設的対話という形の審査になります。
僕は自宅でインターネットの生中継を見ました。国連の委員から、日本政府に対して、障害がある子どもと他の子どもに分ける特別支援教育や、精神科による強制入院、施設で暮らす障害者の地域移行、虐待、障害女性への複合差別など、さまざまな課題について質問がなされました。
障害者権利条約では障害がある子どもも地域の通常の学級で学ぶインクルーシブ教育が権利として保障されています。条約はそのインクルーシブ教育制度の構築を締約国に求めています。
ところが、日本では条約を批准してからも特別支援学校に通う子どもが増えています。また、地域の学校の特別支援学級に在籍する子どもも増えていますが、今年4月、文部科学省から、特別支援学級に所属する子どもは授業の半分以上は支援学級で授業を受けなければならないという通知が出されました。このことは、障害者権利条約の趣旨に反していると思います。
今回、日本から、障害団体や当事者、学者など約100人がジュネーブに行って、国連の委員と直接、意見交換して、対日審査の傍聴をしました。僕は国連の中継を見て、国連の委員に日本の障害者が置かれている現状がちゃんと伝わっていると思いました。
9月中に、国連から日本政府に改善すべき点について勧告が出される予定です。これからの日本政府の対応に注目したいと思います。
サポネアンバサダー
高木智志
障害者権利条約の日本審査について、DPIのまとめ記事
見逃した方も、リンクからアーカイブ動画が日本語で見られます。ぜひ、見てください。
障害者権利条約 初の対日審査(建設的対話)が終了しました。積極的な障害者施策の改善を強く期待します | DPI 日本会議 (dpi-japan.org)