京都に住んでいた頃は、北野天満宮の梅園へ毎年母と行くのがこの時期の楽しみの一つだった。
広い梅園の中、馥郁とした梅の香りに包まれて頂くお茶は、日頃の喧噪を忘れ、優美なココロを持つ「私」を取り戻す大事な機会でした。
大阪に来て、梅園などは沢山あるものの、どれも何かもの足りず、この時期を過ごしてきたが、三年前に偶然このイベントを知った。
「酒」
「梅」
私の中で何かがはじけた。
気がついたら、自然に足が向かっていた。
受付で小さな利き酒用のカップをもらい、テントに入る。
テーブル上には100銘柄以上の梅酒が所狭しと並んでいる。
「自分でついではいけない」「30分制限」という、なんとももどかしいルールが玉に傷ではあるが、境内の雰囲気もあり、ほろ酔い気分になる。
北野の梅園での「優美な心境の私」は影も形もないが、これはこれで新春を味わう「もう一つの私」ではあるのだろう。
最近アルコール依存症気味のALICEでした。