囲碁棋士の藤沢秀行さんが8日亡くなった。
豪放磊落な人物で酒、タバコ、ギャンブルは底無しで愛人の数も相当おり、何年も家に帰らないこともあったそうだ。いよいよ借金が莫大になり、三度の癌を乗り越え、一念発起して酒を断ち60才で棋聖のタイトルを取り五年も防衛したことは空前絶後の記録である。もちろん賞金は全て返済に消えたようだが。
(その後66才で王座を取り翌年防衛したのがタイトル最年長記録)
破天荒過ぎる生き方だが碁に対する信念と天才的な感性、そして憎めない人柄で非常に多くのファンがいた。
そんなファンの一人がここにもいる。
まだこの業界に出会う前、10代の最後の方に秀行(しゅうこう)さんを知った。その本のタイトルが「人生、意気に感ず」だった。
将棋の米長邦雄との対談でその生き方に惹かれた。
(ちなみに米長はその後東京都の教育委員になり訳のわからないことをしているのは非常に残念である)
二十歳で縁ありこの世界に飛び込んだ時はこの言葉を常に意識していたことを思い出した。
最近忘れていたこの言葉を三十代を迎える今もう一度噛み締めそして踏み出そうと思う。
人生、意気に感ず。合掌
眠り猫